2009年06月30日

山梨の緑の中で

中央線で新宿から1時間、大月の駅に高部さんが迎えにきてくれる。
これで四回目の都留でのライヴ。
最初は高部邸が改築されたのでそのお祝いライヴだった。それから町のお店で、そして去年は元ちゃんのタイコも入ってまた高部邸にて。高部さん(今は邦広さんなので邦ちゃんと呼ぶこともあるが)とは、甲府のハーパーズミルというカレー屋さんでマスターの坂田さんは今では有名なギターつくりさんでもあるその場所で私が唄ったときに会って以来だから、もう6年目になる。
都留でもと言ってもらって、だいたいゆっくりと高部邸にて休んでゆったり唄わせてもらって、それから結構若い地域の人達と打ち上げを楽しみ、夜はシーンとした高部邸の和室に御世話になり、翌日、お母さんの手作りのお味噌で和えた畑のキューリや梅干や自家米をいただいて、それでも帰りには「吉田饂飩」〜これはなかなかウドンと表現するには難しいくらい個性のある麺でその吉田うどんの有名店(美味しいところ)で〆て帰るというのがパターンになっていた。
今回は、いつも聴きに来てくれている写真やさんの伊藤さんのお店が素敵なスタジオになったということで、まずそのスタジオで昼間のライヴ。女性に優しい時間帯。明るいスタジオ。短めででもいいよと言われたけれど、やっぱり2時間近く唄わせてもらい、終わったのは6時近く。この場所は、素敵なソファやテーブルがあって、コーヒーも美味しくて、近所の人がひょっこり立ち寄れるサロンみたいになっている感じがした。地元に育った人がお嫁さんを連れてきて故郷で頑張って、楽しんで、、、お嫁さんたちもこれがみんな元気で明るい!!いろいろ苦労は絶えないはずだけれど、仲良しを沢山つくることは大切なことだ。邦ちゃんもそういう仲間の中心的存在でこの地域で頑張っている。
伊藤家のママがちゃちゃっとパスタやレタス巻きを作ってくださる。子供たちもやってきて今夜の晩御飯になる。ご馳走様!韓国味噌の話になったかと思うとフェァリーカード(占いカードのひとつ、私はこれ好き、前向きで)のはなしに飛んで行くお嫁さんパワーも大好き。

さて今回は凄いのだ、夜の部があり、それは街中のBar「アクアヴィータ」
このお店も隠れ家のようにビルの一番奥にあるのだけれど、木の床が気持ちよい。小さなお店一杯にお客さん。なかなか静か。。。でも最後は「Yhey」やった!音楽が好きな人が集まってくれた。企画をお願いして自分が行くのは簡単なことだけれど、お客さんを集めるのは並大抵のことではないのだ。そういう苦労をしてくださる方が無かったら私など旅は出来ないし、やったとしても悲惨な夜の連続だ。なかには義理で来てくださる方もあるだろう、、でもそれこそ呼んでいる人は気を遣わねばならない。
今回の一日二回の都留のライヴは、高部さんが自分で納得する人たちに声をかけてくれているのがわかった。
そういうライヴは後味がよいのだ。感謝だ。

翌日、大月駅で高部さんと電車がくるまでお茶をいただき「吉田さん、アリガトウの反対語なんだと思う?」  単語と考えるとなにになる?
「あのね、アタリマエ」 本当だほんとう。そうなんだよ。
世の中は「ありがとう」で出来ている。

たった一日一晩だけの旅行は、さりげなく優しい働き者の人達との時間だった。

中央線に乗ると、すぐに電車がとまった。小金井のあたりで人身事故だという。1時間遅れで新宿に着く。こういう事故がアタリマエの都会のホームに降りて、夜にうたわせてもらう巣鴨に向う。
posted by よしだよしこ at 00:00| 日記