2008年10月28日

珈琲音

人の繋がりというのは予期しない形となって発展することが、今回の佐野「珈琲音」に行かせてもらって改めて思う。
5年前、佐野の長谷川さん夫妻の「風の子保育園」に行かせてもらった。それは松島よしおさんという音楽活動を沢山の人間関係を生かして続けている方に
連れて行ってもらったのだが、その翌年保育園で私が唄わせてもらうことになり、その時にお客さんで来ていたのが「珈琲音」というコーヒーやさんのマスター奥澤さんだ。さりげなく煎りたてのコーヒー豆をいただいた。
3年前、フォークジャンボリーで石巻に行かせてもらたときに、嶋村さんという男性とその息子さんの一歩君と始めて会った。奥さんが亡くなられるまでは、いろいろなフォークシンガーを自宅に招いていたという話は聞いていた。いまでも大塚まさじさんや、いとうたかおさんが嶋村家に行って唄っている。
あるとき息子の一歩くんと東京で再会した。なんと佐野のコーヒーやさんで修行をしているという。それが珈琲音(かひあん)だった。
今年になって一歩君から電話があり佐野の店で唄わせてもらえることになった。彼は修行をしていつか実家に喫茶店、それも音楽の出来る店を持ちたいために頑張っている。入店2年で店長。27歳。夢は力だ。
珈琲音という店の名前、どうして音という字が入っているかというと、マスターの奥澤さんが音楽をこよなく愛している、そして若者をこよなく愛している。スタッフは何人いるのかしら?男女合わせて5人以上?店の2階は寮だ。今時珍しいと思う。賄いも順番にこの若いスタッフがまかされているそうだ。マスターが抱っこしている赤ちゃん、どうみてもお孫さんと思ったら、スタッフの息子さんだった。でも似ていたな。

ゆっくりと店でコーヒーをいただき、リハーサルして(音がいい)本番までみんな忙しくしていて私は久しぶりに出番の前の一人の時間を楽しんだ。
このところ本番前の時間が慌しかったからな。
お客さんは40人ちょっと?小さな町外れの店にこれだけの人。殆どが常連のお客さんだという。中には宇都宮あたりからコーヒー飲むために句碑ともいるという。嬉しかったのは親子連れのおきゃくさんもいたこと。若い人にも聴いてもらえる。休みなしで1時間45分くらい?
途中でこの日誕生日というお客さん、なんでも24年前に開店する前からの付き合いらしい初出さん。みんなでハッピーバースディを唄う。
舘林からは、今年の夏にもお世話になった津布工さんもスーツ姿で駆けつけてくれた。嬉しい。
お客さんが帰る頃、外は激しい雷雨でそれが申し訳なかった。
皆さん無事に帰れたかな。

打ち上げは、店の奥のまさに『茶の間』で。美味しい栗ご飯、胡麻豆腐、お刺身、、。本来の打ち上げは、蔭で働いていた人たちの為のものだ。次々に自分の仕事を終えた若いスタッフの面々が集まって、マスター&ママ中心に静かに談笑。でもこのままでは終わらない。だってギターとベースがあるのだもの!
みんなで唄う。一歩くんのハナレグミの唄よかった。それからマスターは斉藤哲夫さんの唄、「さのっこ」というユニットの女の子はオリジナルうたってくれた。みんなの唄が子守唄みたいで凄く眠くなってきた。

お土産がすごかった!
私が、コーヒーミルを持っていないことをチラっと言ってしまったら、なんと優れものの手動のセラミックのミルと、サーバーセット一式いただいてしまった。もちろん豆つき。申し訳ないけれど、ありがたくありがたくいただいた。

再来年、また唄わせてもらう約束をした。1年ってあっというまだから。
2年後には、ここにいる若者達はどんなふうになっているだろう?
私や奥澤さんの何倍ものスピードで成長するんだろうなぁ、、。
奥澤さんの、愛は厳しくそして自由だと思った。
それはかなりのエネルギーと忍耐が必要なはず。

今度一歩君のお父さんに会ったら、どんなふうに彼の生活を報告しようかな?

ありがとう、芳しい香織に包まれた一夜。今年100回目のステージ。感謝。
posted by よしだよしこ at 00:00| 日記